ワタシのバイブル

ぼろぼろになっても、ときどき眺めたくなる特別な一冊。



レシピの前に、スタイル


その特別な一冊とは、「フランスのおもてなし14のスタイル」というパトリス・ジュリアンの写真集です 。 ベッドの横、窓辺に置いているので表紙の色は褪せて、本の中ほどは閉じてあったところもはがれてしまっている、そんな一冊だけど、場所を変えることもなく置かれていて、今だに寝る前とかにふと眺めています。










不親切なレシピ本

当時、カッコイイなと思って手に取ったけど、よくよく見るとお料理を紹介するはずの写真なのに、ディテールというよりは何品も並んだものだったり、照明はオレンジ色で食材の色がよくわからず、料理以外にもクロスや雑貨、ケーキには火のついたキャンドル、テーブルの角から窓辺までしっかり写されていました。

さらに小見出しは、恋人とブランチ、とか、パリ北駅、とか、農家の一夜、とか。いわゆるレシピ本としてはそれまで見てきたものとかなり違っていたので、多少違和感はあったものの、「これがワタシがまだ知らない、ステキな世界かも」なんてひたすら眺めていたのでした。


またいざ作ってみると、材料も見慣れないものだったり、作りにくい分量だったり、がんばって作っても味にそれほどの感動がなかったりという始末で、レシピを頼りにするには不親切なものだと思っていました。





それでも愛すべき料理本

この本が見せてくれたのはテーブルシーン。いつ、誰と、どんな時間を過ごしたいか、そのアイデア集という意味では抜群で、おとといの新聞さえクロスに変えてしまうフランス人の洒落感だったり、こんなときにメインでいただきたいお料理、その付け合わせ、食材の選び方と、食べる時間のすべてをつなげてしまうところだったり。 ワタシがこの本のそんなステキなところに気付いたのはずいぶん後のことで、それは今一番大事にしている“おいしい時間をつくりましょう”の原点になっていたのです。 よく子どもが、だいぶ汚れて、ところどころ破けているのにお気に入りで捨てられないぬいぐるみなんていうのがあったりするけど、ワタシにとってこの本は、この先も捨てられない存在なのかもしれないと思います。



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